現在福岡の街では、再開発による老朽化した建物の建替えが進み、着々と街が新たな姿へと変化を続けています!
福岡市はこれからどのように変わっていくのでしょう?
ここでは、福岡市の二大都市圏である天神地区と博多地区を中心にご説明していきます!
目次
福岡の街は再開発でどう変わるのか?
福岡の街はこれからどう変わっていくのでしょうか? まずは福岡の街の特徴からお伝えしていきます!
福岡の街ってどういう街?
福岡市には、博多駅周辺と天神の二大都市核があます。
そんな福岡市の強みは、なんといってもコンパクトな都市構造です!
都市機能が半径2.5km圏内に集積しています!
都心部まで博多駅、福岡空港からも地下鉄で10分というのは大きな魅力のひとつです!!
出典元:https://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/46897/ 1/WaterfrontNext_no_torikumi.pdf?20191008171630
そして、アジアの交流拠点都市として、福岡空港は国際線は世界の25都市と繋がり、 博多港の外航クルーズ寄港回数は毎年日本でもトップレベルを誇っています!
福岡の街ではどんな再開発プロジェクトが進んでいるの?
前述の通り、福岡市には博多駅周辺と天神の二大都市核があります。
その成長を支えてきた主要エリアの大型物件たちは、築40年以上を超えるものが多くなり、老朽化が進行していました。
それぞれの街で老朽化した建物への対策や、既存の交通網の改善等を必要としていたのです。こうした問題を解決すべく、福岡市が国家戦略特区を活用して取り組んでいるプロジェクトが2つあります。
その1つが、福岡の中心地であり、西鉄福岡駅を中心に栄えている天神の街で進行している「天神ビッグバン」です!
もう1つが、JR博多駅を中心として、ここ数年で博多阪急やKITTE博多、JRJPビルが開業するなど、どんどん魅力が増えていく博多で進行している「博多コネクティッド」です!
さらに、福岡はアジアのリーダー都市を目指して、福岡市を次のステージへと飛躍させるためのチャレンジを総称して、「FUKUOKA NEXT」と呼んでいます。その中には福岡市総合計画として30テーマを掲げています。
出典元:https://www.city.fukuoka.lg.jp/soki/kikaku/shisei/fukuokanext.html
例えばその一つとして、「ウォーターフロントNEXT」があります。
国内有数の外航クルーズ船の寄港数を誇る博多港を中心としたウォーターフロント地区の交通網の拡充や再整備を進めるプロジェクトです。
出典元:https://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/57473/ 1/atochikatuyo_plan_kaiteiban.pdf?20200122095610
それにより福岡市都心部は、3つの拠点の機能強化と連携強化を目指しています。
福岡ではさまざまな再開発と再整備プロジェクトが同時並行で進み、さらに魅力あふれた街へと進化をし続けているのです!
福岡市の再開発マップをご紹介!
福岡市中心部の主な再開発のマップはこちらです!
それでは、ここから詳しくご説明していきましょう!
天神ビッグバンとはどういうもの?マップを使ってご紹介!
福岡の再開発のプロジェクトの目玉と言えば、まさに「天神ビッグバン」でしょう!
では、「天神ビッグバン」とはどういうものでしょうか? また、それに伴い建替えが決まっている建物についてご紹介していきます!
それではそれぞれ見ていきましょう!!
天神ビッグバンとはなに ?
「天神ビッグバン」とは、アジアの拠点都市としての役割・機能を高め,新たな空間と雇用を創出するプロジェクトです!
対象範囲は、天神交差点から半径500メートルの範囲(約80ヘクタール)を対象としています。
老朽化した建物の建替えをプロジェクトの柱としており、「2024年末までに老朽ビル30棟の建替え」という目標を掲げています!!
これは、国家戦略特区による「航空法高さ制限の特例承認」や福岡市独自の容積率緩和制度などを組み合わせることで、 高さ:67m→最大115m (建設地域による異なる) 容積率:最大800%→1400% まで建設の条件が緩和されています。
さらに福岡市は、魅力あるデザイン性に優れたビルにインセンティブを与える「天神ビッグバンボーナス」を創設しています。
それにより、容積率の緩和だけでなく、認定ビルへのテナント優先紹介、地域金融機関による専用融資商品、行政による認定ビルとしてPRなどのインセンティブを受けることができ、さらに建替えの推進を推し進めています。
この天神ビッグバンでの建替えによる効果は、
- 延床面積:約1.7倍 (444,000m2 → 757.000m2)
- 雇用者数:約2.4倍 (39,900人 → 97.100人)
- 建設投資効果:2,900億円
- 経済波及効果:8,500億円/年
と新たな空間と雇用を創出し、さらに福岡市に大きな経済効果をもたらしていきます!
また、老朽化した建物の建替えばかりが注目されますが、「天神ビッグバン」は他にも様々な事業があります。
代表的なものには、
- 官民共働型スタートアップ支援施設「Fukuoka Growth Next」 スタートアップカフェ
- 天神地下街仮設車路の有効活用(天神ふれあい通り駐輪場・地下通路)
- 水上公園
- 地下鉄七隈線延伸事業
- 都心循環BRT(バス高速輸送システム)の形成
- 交通混雑の低減に向けた駐車場の隔地化・集約化
など、様々なプロジェクトが同時並行で進んでいます。
それにより、快適でぬくもりのある公共空間の創出など、安全安心で、未来に誇れる、魅力的で質の高いまちづくりに取り組んでいるのです!
天神ビッグバンの再開発マップをご紹介!
天神ビッグバンで建て替わる主な建物のマップはこちらです!
これだけでも天神の街が大きく様変わりするのが分かります。
それでは、天神の街で建て替わる主な建物を見ていきましょう!
天神ビジネスセンター
出典元:http://www.mlit.go.jp/common/001263463.pdf
天神ビッグバンの第一号プロジェクトである「天神ビジネスセンター」の建設が進んでいます!
高さは89mで、地上19階、地下2階建てです。 延床面積は361,116.98m2(約18,487坪)!
総貸床10,000坪超を有し、天神エリア最⼤級のオフィスフロアを実現します!
2019年1月に着工し、2021年9月の竣工を目指しています!
出典元:http://www.fukuokajisho.com
地下2階と1階、2階は商業店舗が入り、3階から19階はオフィスが入ります。
クリエイティブなグローバル企業を呼び込むための福岡市を代表するオフィスビルになること間違いなしです!!
出典元:http://www.fukuokajisho.com
建築家は、世界的に活躍する福岡県出身の重松象平さん(OMA)です。
外観は全面がガラスカーテンウォールでクリアで洗練されたデザインです!
2つの大通りの交差部はピクセル状に削られており、オリジナリティのある多様性のある景観を演出しています!
デザインを手掛けるは、銀座シックスの内装デザインも手掛けたグエナエル・ニコラさん(キュリオシティ)です。
エントランスはホテルライクで洗練された上質なインテリアデザインですね!
旧大名小学校跡地活用事業
出典元:https://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/57473/1/ daimyo_jigyokeiyaku_180928.pdf?20200122095610
「天神ビッグバン」の建替えの目玉は、この旧大名小学校跡地活用事業でしょう!
「Daimyo Garden Square」という事業コンセプトで、4つのシンボルを掲げています。
- 天神ビッグバンのシンボル;世界最高級ホテルの誘致
- 福岡成長のシンボル;ハイグレードオフィスの整備
- スタートアップのシンボル;厚みのある創業支援・人材育成環境の整備
- クロスカルチャーのシンボル;世界や地域との多様な交流拠点の整備
敷地面積11,190m2に、地下1階/地上25階建て(最高高さ111m)のオフィス・ホテル棟と、 地上11階建て(最高高さ46m)のコミュニティ棟、広場、イベントホールを新設します。
■全体配置図出典元:https://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/57473/1/
daimyo_jigyokeiyaku_180928.pdf?20200122095610
昭和4年に建設された南校舎は、現存しています。
現在は 官民共働型スタートアップ支援施設「Fukuoka Growth Next(フクオカグロースネクスト)」があり、将来的なユニコーン企業創出を目標として、スタートアップ企業や中小企業の第二創業へ継続的な支援を行っています。
■敷地全体構造図出典元:https://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/57473/1/daimyo_jigyokeiyaku_180928.pdf?20200122095610
注目はなんと言っても、国内で7番目となる「ザ・リッツ・カールトン」でしょう!!
「ザ・リッツ・カールトン福岡」はオフィス・ホテル棟の17階から24階に位置しています。 なんと!広さ50m2以上の全162室のゲストルームやスイートルームを擁しています!
さらに、 オールデイダイニング、専門料理のレストラン、ブティックパティスリー、ザ・バー&ラウンジなど、6つのレストラン及びバーも配置しています!
その他には、会議や特別なイベントに使えるボールルームや会議室も備えるており、ロマンチックなウェディングや祝いの場にふさわしいチャペルも完備!
室内プールやジム、高い評価を誇りブランドを代表する「ザ・リッツ・カールトン スパ」といった、ゲストエクスペリエンスを高める付帯設備が予定されているのです!!
■プライベートラウンジ(18階) ■ルーフトップバー(24階)
出典元:https://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/57473/1/
daimyo_jigyokeiyaku_180928.pdf?20200122095610
イメージパースを見るだけでも洗練された高級感が伝わってきます!
ぜひ新しく生まれ変わっていく天神を一望しながら、ルーフトップバーで優雅な時間を過ごしたいものです!!
ここで注意!
このプロジェクトは、2019 年7⽉8⽇に着工しており、2022 年12 ⽉の竣⼯を⽬指しています。 「ザ・リッツ・カールトン福岡」は2013年春に開業予定です!
2012年末や2013年始に訪れても、まだホテルは開業していないのでご注意を!!
その他の建替えが決定している主な建物
それでは天神ビッグバンで建て替わる他の建物も見てみましょう!
福ビル街区建替プロジェクト(天神一丁目11番街区開発プロジェクト)
福岡ビル、天神コア、天神ビブレの3棟は、まとめて1棟の複合ビルに建て替わります!
なんと広さは、幅100m、奥行80mと巨大です! 地下4階、地上19階建てで、高さは96mです。
出典元:http://www.nishitetsu.co.jp/release/2019/19_118.pdf
地下2階から4階に商業施設が入り、これまでと同様に天神の中心を担っていくことでしょう!
「イオンモール」の参入により、スーパーマーケットを含む食物販ゾーンが予定されています! イオンのスーパーが天神にあると、仕事帰りに買い物もできてすごく便利ですね!!
8階から17階はオフィスで、約46,000m2(約14,000坪)!
18階と19階はホテルで、約50室の予定です!
詳細については今後の発表が待たれます。 2014年3月の竣工、同年夏にオープン予定です!
ヒューリック福岡ビル(建替え)
ヒューリック福岡ビルは、高級ホテルを核とした大型複合商業ビルに建て替わります!
容積率は1300%に、高さも最大115mまで緩和され、2024年12月の完成を目指します!
新ビルの高さやホテル客室数などはまだ検討中ですが、ホテルのブランドは、ヒューリックが展開する高級路線の宿泊主体型ホテル「ザ・ゲートホテル」になるようです!
銀座や浅草で展開しており、「華と粋」を表現したこだわりのデザインが高く評価されています。
ホテル不足が問題の一つである福岡で、今後も様々なスタイルのホテルの参入が期待されます!
その他にも、
- 天神西通りビジネスセンター・住友生命福岡ビル一体開発
- 日本生命福岡ビル・福岡三栄ビル一体開発
- 天神MMビル(イムズ)建替え
など、多くの建物が建替えや一体開発に向けて動き出しています!
天神ビッグバンが終了する2024年には、天神がどんな新しい街に変っているかワクワクしますね!
博多コネクティッドとはどういうもの?マップを使ってご紹介!
天神だけでなく、福岡市は博多駅周辺の再開発にも力を入れて取り組んでいます。
その主なプロジェクトが「博多コネクティッド」です!
博多コネクティッドとはなに?
出典元:https://www.city.fukuoka.lg.jp/jutaku-toshi/kaihatsu/
toshi/HAKATA_CONNECTED_BONUS.html
「博多コネクティッド」とは、博多駅の活力と賑わいをさらにまわりに繋げていくプロジェクトです。対象範囲は、博多駅から半径500m、約80ヘクタールです!
博多駅周辺は、2011年の九州新幹線の開業に伴いJR博多シティや博多阪急も参入し、賑わい見せる一方で、九州の陸の玄関口としてさらなる発展が期待されています。
地下鉄七隈線延伸やはかた駅前通り再整備など,交通基盤の拡充とあわせ、容積率などの規制緩和により、耐震性の高い先進的なビルへの建替えや歩行者ネットワークを拡大することで、回遊性を高め都市機能の向上を図っています。
中でも注目は、「博多コネクティッドボーナス」を活用した先進ビルへの建替えです!!
博多コネクティッドボーナスとはどういうもの?
博多駅周辺は、博多駅移転や山陽新幹線開通時に建てられたビルが多く、築40~50年が経過しているものも多いのが現状です。
そこで、福岡市は、更新期を迎えたビルの建替えを促す、新たなインセンティブ制度「博多コネクティッドボーナス」を創設しました!
- 容積率緩和制度の拡大
- 認定ビルへのテナント優先紹介
- 行政による認定ビルのPR
- 地域金融機関の博多コネクティッドボーナス専用融資商品(追加予定)
高機能なビルへの建て替え誘導を狙い、10年間で20棟の建替え誘導を目標としています。
これにより、より多くの建物で容積率や高さ制限が緩和され、「グローバルなビジネスができる耐震性の高い先進的なスマートビル」へと姿を変えています!
出典元:https://www.city.fukuoka.lg.jp/jutaku-toshi/kaihatsu/toshi/HAKATA_CONNECTED_BONUS.html
博多コネクティッドボーナスは期間が2028年12月31日までに竣工予定のビルなので、 天神ビッグバンとは期間が4年ずれています!
今後は、天神から博多と、どんどん街が変っていく様子が楽しめますね!
博多コネクティッドの再開発マップをご紹介!
博多
コネクティッドの第一弾プロジェクトは博多駅ビルの拡張です!
線路上空空間を活用し、JR博多駅ビル(JR博多シティ)を南側に大幅に拡張します!
出典元:https://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/66554/1/
HAKATA_CONNECTED_190104.pdf?20190731092009
さらに博多駅が広がり、博多への旅行や買い物が楽しくなりそうです!
その他にも
- 西日本シティ銀行の本店・別館ビル・事務本部ビルの建替え
- 福岡東総合庁舎敷地有効活用事業
- 博多駅前4丁目計画(深見ビル建替え)
- 博多駅東1丁目開発計画(博多スターレーン跡地)
と博多の駅周辺も大きく変わっていきます!
西日本シティ銀行の新ビルや博多駅東1丁目開発計画には商業施設も入る予定で、博多駅だけでなく周辺のビルとも歩行デッキや地下街で繋がり、より賑やかな博多が目に浮かびます!
地下鉄七隈線の延伸事業はどこが繋がるの?
福岡市の地下鉄は3つの路線があります。
その中で、九州の玄関口である博多駅と福岡空港を通るのは空港線のみです。
出典元:https://subway.city.fukuoka.lg.jp/eki/img/routemap_StationNo.pdf
天神には、空港線の天神駅と七隈線の天神南駅があります。
しかし、この2つは地下街で繋がっていますが、距離が500m程あるのです!
徒歩で7分、混んでいる時は10分ほどは掛かります!!
これまでは、直接の乗換がないのが難点の一つでした… 今回の天神ビッグバンの計画のひとつである「地下鉄七隈線延伸事業」で大きく変ります!
地下鉄七隈線の天神南駅から線路が延びて、博多駅に直結します!
そうすることで、福岡空港と博多駅、どちらから福岡に来ても七隈線への乗換がスムーズになるのです!
出典元:https://subway.city.fukuoka.lg.jp/eki/img/routemap_StationNo.pdf
地下鉄七隈線の延伸部と博多駅は2022年度に完成予定です。
地下鉄七隈線には薬院や六本松といった最近注目のオシャレなスポットがたくさんあります!
初めて福岡を訪れる方だけでなく、再訪される方にも新たな発見や楽しみが増えることは間違いなしです!!
まとめ
今回は福岡の街は再開発計画でどう変わるのか?
天神ビッグバンや博多駅周辺の地域をマップでご紹介しました!
地下鉄七隈線の延伸部が完成した際には、ぜひぜひ利用してみて下さいね!
みなさんに少しでもお役に立てれば幸いです。